便利なシンガポールの電車(MRT)。乗り方、マナーの日本との違いはこれ!

シンガポールには、多くの電車(MRT)の路線があり、駅も多く便利なので通勤などに利用しています。
日本で暮らしていた頃は都内で電車通勤をしていましたので、日本とシンガポールの違いまとめてみました。

シンガポールの電車(MRT)とは

シンガポールの電車は、MRT(Mass Rapid Transit)と呼ばれています。

MRT(郊外にはLRTと呼ばれる乗り物も有り)には下図のように多くの路線があり、点線の路線は現在工事中ですが、これからもまだまだ多くの路線が作られる計画となっています。
下記のURLから最新の路線図を確認できます。

Train System Map

https://www.lta.gov.sg/content/ltaweb/en/public-transport/mrt-and-lrt-trains/train-system-map.html

運賃は日本に比べて安い

シンガポールでは家賃やレストランの料金は高いですが、公共交通機関やタクシーは手頃な料金で利用できます。

MRTの場合、例えばシンガポールの東にあるチャンギ空港から、中心地近くにあるオーチャドまでの料金は、1.75 SGD(約200円)となっています。
こちらのWebサイトから料金を計算できます。

例えば東京のメトロでの料金は下の表のようになっており、上記の例と同じ距離(21.1km)だと、280円となっています。
日本の方がシンガポールにくらべると約40%高いです。
日本の料金はもっと高いイメージがありましたが、メトロと比較すると差は80円だけでした。

ちなみに特定の駅間のチケットを期間に応じて購入する日本の定期券のような仕組みは無いですが、平日の朝7:45までに改札に入ると0.5SGD(約40円)の値引きが受けられます。

乗車方法は日本に近い

MRTの利用方法は、日本の方式に近いので、日本で電車に良く乗っていればシンガポールでも直ぐに慣れると思います。

  1. チケットを買う
  2. 改札にチケットをタッチして通る
  3. ホームへ行って電車に乗る
  4. 電車を降りたら改札でチケットをタッチして出る

チケットは日本のスイカ、パスモと同じチャージすれば何度でも使えるEZ-Link CARDNETS FlashPayというカードがあります。

また、1回だけ利用するチケットは無く、Standard Ticketという6回までチャージして利用できるチケットもあります。

2019年8月現在では、VISA、MASTER CARDのクレジットカードでも乗車できるようになりました。

参考記事:これは便利!クレジットカードでシンガポールのMRT/バスに乗れます

時刻表が無い

シンガポールの電車(バスもですが)には、日本のように何時何分に電車が出発するという時刻表はありません。
その代わり、次の電車が来るまであと何分かの表示が、改札の近くやホームにあります。

その為、何時何分の電車に乗るという感覚はなく、ホームに到着する電車に順次乗っていく形になります。通勤時間帯だと2,3分待てば次の電車がきますので、乗り過ごしても慌てる必要はありません。

電車の間隔
ピーク時間(朝7:00ー9:00):2, 3分間隔
ピーク時間以外:5ー7分間隔

電車のマナー

ホーム、電車内での飲食禁止

日本の電車では車内での飲食は問題無いですが、シンガポールでは電車内だけで無くホームでも飲食は禁止されています。
日本だと暑い夏にホームに着いたら、ちょっとお茶でも飲みたくなりペットボトルを取り出しますが、シンガポールでは禁止されているので気をつけなければなりません。

シンガポールではホームに係員がいる事が少ないので、こっそり飲んでもばれないような気がしますが、見つかると怒られます。1度だけ係員に乗客が怒られている場面を見たことがあります。その時は注意だけで罰金は取られていませんでした。

罰金制度の多いシンガポールですから、飲食以外にも電車内での違反行為に罰金が決められています。旅行で来て知らずに電車内で水を飲んで500SGD(約4万円)も取られたら悲しいですよね。

電話の通話はOK

これも日本と逆のルールですが、電車内での通話は禁止されていないようです。
車内では良く電話している人を見ますが、大声で話すので日本の電車に慣れているとものすごく違和感があります。また、話す人はスマホを耳に当てずにイヤホンで話している人が多いので、独り言を言っているのか電話しているのかよく分からない事もあります。

優先席は直ぐに譲る

シンガポールのMRTにも優先席があります。
優先席でも空いていれば普通に座りますが、お年寄りがや子連れが乗ってくると直ぐに譲ります。この座席を譲る率は100%に近いと感じています。

また、お年寄りが乗ってきても気づかない人がいると、席を譲ってあげろ他の乗客が指摘することも有ります。

ただし、譲ってもらった人が、「ありがとう」というのは少ないようです。半分位の人は、何も言わずに当然のように座っています。

寝ている人もいる

電車内で座りながら寝ているのは日本だけかと思っていましたが、シンガポールでも寝ている人を結構見かけます。
スリなどにあう心配もなく、シンガポールもそれだけ安全ということでしょうか。

エスカレーターの右側は急ぐ人用に空ける

マナーなのか分かりませんが、シンガポールでもエスカレーターの右側は、歩いて行く人用に空けています。東京式ですね。
また、シンガポールのエスカレーターのスピードは、日本に比べて速いです。

遅延もまあまあある

電車が止まったり遅延するという話は良く聞きますが、日本ほどの頻度では無いように感じています。駅のホームには全てゲートが設置されており人身事故は起こらないですし、混雑による遅れというのも無いように思えます。

そもそも時刻表がないので、何分遅れているとかも余り気にもならないのですが。

遅延があるとすれば故障の理由です。シンガポールのMRTも路線によっては老朽化が進んでいるようで、今まで経験した遅延は故障ばかりでした。

電車の混雑はほどほど

通勤時のオフィス街にある駅では電話は混雑しますが、日本の通勤時間帯と比較したら全く問題無いレベルです。
混雑していると人を押し込んで乗るという人は少なく、多くの人が次の電車を待ちます。

その為、日本の電車ほど殺気だった雰囲気はありませんので、旅行時でも気軽に電車を利用できると思います。

座席はプラスチック製で固い

シンガポールの電車は座席がプラスチック製になっており、日本の座席ほど座り心地は良くありません。最初は違和感がありましたが、何回も座っていると慣れてきました。

セキュリティチェックが有る

最近、シンガポールの主要な駅に金属探知機やX線の検査機を設置するというニュースがありましたが、現在でも目視によるチェックは行われています。改札近くに、係員が立っており、気になる人がいると荷物の中身を見せるように言っています。

私も1度、空港に行く際に呼び止められて、スーツケースの中身を確認させられました。そんな怪しい人では無いのですが、どういう基準化はよく分かりません。

運行の間違いもある

MRTに乗っていると希に、社内の放送や運行しているボードの表示が間違っていることがあります。
半年に1度くらいは遭遇していますが、降りる駅を見て判別できないと、間違えて降りてしまうこともあるかもしれません。

また、停車する駅で停まらず通過したこともあり、どうするのかと思えば、次の駅で降りて逆方向の電車で戻ってくれと放送があっただけでした。日本だとニュースになりそうな事ですが、車内は何事も無かったように通常の雰囲気でした。

まとめ

日本とシンガポールでの電車に乗るときの違いをまとめてみました。飲食禁止とういような日本人には慣れない規則もありますが、シンガポールの電車は、料金も安く乗りやすい乗り物で便利に利用できます。